英検準一級(SCBT)の結果 — 合格の報告と振り返り
英検準一級の合否結果とスコア詳細、受験を通して感じた学習法や今後の方針について
先日受験した英検準一級の試験結果が出ました。無事、合格していました。
試験結果
サマリー
| 項目 | 結果 |
|---|---|
| 級 | 準1級 |
| 総合合否 | 合格 |
| 4技能総合スコア | 2461 / 3000 |
| 4技能総合 CEFR | B2 |
技能別スコア(英検CSE)
| 技能 | スコア | CEFR | 試験区分 | 合否 |
|---|---|---|---|---|
| Reading | 639 / 750 | B2 | 一次 | 合格 |
| Listening | 657 / 750 | B2 | 一次 | 合格 |
| Writing | 646 / 750 | B2 | 二次 | 合格 |
| Speaking | 519 / 750 | B2 | 二次 | 合格 |
| 一次合計 | 1942 / 2250 | — | 一次 | 合格 |
| 二次合計 | 519 / 750 | — | 二次 | 合格 |
技能別の詳細スコア
Reading(26 / 31 問)
| 大問 | 出題形式 | 正答数 |
|---|---|---|
| 大問1 | 短文の語句空所補充 | 14 / 18 問 |
| 大問2 | 長文の語句空所補充 | 5 / 6 問 |
| 大問3 | 長文の内容一致選択 | 7 / 7 問 |
Listening(24 / 29 問)
| Part | 出題形式 | 正答数 |
|---|---|---|
| Part1 | 会話の内容一致選択 | 10 / 12 問 |
| Part2 | 文の内容一致選択 | 9 / 12 問 |
| Part3 | Real-Life形式の内容一致選択 | 5 / 5 問 |
Writing(25 / 32 点)
| 大問 | 評価項目 | 得点 |
|---|---|---|
| 大問4(要約) | 内容 | 3 / 4 点 |
| 大問4(要約) | 構成 | 3 / 4 点 |
| 大問4(要約) | 語い | 3 / 4 点 |
| 大問4(要約) | 文法 | 3 / 4 点 |
| 大問5(英作文) | 内容 | 4 / 4 点 |
| 大問5(英作文) | 構成 | 3 / 4 点 |
| 大問5(英作文) | 語い | 3 / 4 点 |
| 大問5(英作文) | 文法 | 3 / 4 点 |
Speaking(24 / 38 点)
| 項目 | 得点 |
|---|---|
| 音読 | 10 / 15 点 |
| Q & A | 12 / 20 点 |
| アティチュード | 2 / 3 点 |
受験直後の手応えや、そこに至るまでの学習の経緯などは、以前書いた 英検準一級(SCBT)を受けてきた — 試験の振り返り にまとめています。
今回は、試験結果を踏まえて改めて感じたこと、自分の学習方法への評価、そして今後の方針についてなどを書こうと思います。
試験結果の全体的な振り返り
実際のスコアですが、想定していた通り、リスニングとリーディング、そしてライティング(要約・英作文)はかなり余裕のあるスコアで合格基準を超えていました。一方、スピーキングは、合格基準には達したけれど、他のセクションよりは低いスコアでした。
直後の振り返りで「リスニングとリーディングはたぶん大丈夫。要約と英作文は練習不足だったけれど、かなりの時間を注ぎ込んでやれることはやったので基準を超えていてほしい」みたいなことを書きましたが、結果的には全体的に自分が思っていた以上に高かったです。スピーキングはそこまで良くなかったというのも含めて、各カテゴリーのバランス自体はほぼ想定通りでした。
今のレベルで合格でいいのか?
結果を見た率直な感想は、「今の自分のレベルで合格していいの?」です。
「合格してよかった」という安堵感はもちろんありつつですが。
正直なところ、語彙力はまだまだです。単語帳には「まだ覚えていない」マークが大量についていて、自信を持って意味がわかるものは全体の5割程度。2〜3割は「なんとなくこういう雰囲気の言葉だよね」と感じるくらい(間違っていることも多い)で、残りの2〜3割は全く分からない、という状態のまま本番に臨みました。
ライティングやスピーキングに関しては、過去問の模範解答のようなものは今の自分の英語力ではどう考えても書くことも話すこともできません。過去問の解答を見て絶望した感覚と試験の結果のギャップに少し戸惑いがあります。
ただ、試験対策は控えめだったけれど基礎を鍛えるためのインプット(オーディオブックやYouTubeを大量に見聞きするなど)はかなりやってきたので、試験対策に特化しない英語力でも結果を出せる試験になっているんだなというのには安心感もあります。
試験対策に特化しなかった理由と、過去の失敗
英検対策としてよく言われる「単語を見て日本語の意味を瞬時に出す」「ライティングのテンプレートを暗記する」「スピーキングの型を覚える」といった王道のアプローチは、今回はあまりやりませんでした。(少しトライしてしんどくて挫折しました)
もちろんそうした方法は試験では効果的だろうし、本来はやったほうがいいのだと思います。けれど、基礎能力が足りていない状態でそれをやってしまうと、ただの丸暗記になり英語力はそこまででもないのに試験だけに過剰適応した状態になってしまう危険性もあるように思います。
実は10年ほど前にTOEICの勉強を頑張っていた頃、それでやらかしました。単語を日本語で覚え、問題は拾った単語から推測して解く。アウトプット練習はしない。シャドーイングは意味の理解をするというよりは意味を覚えているだけで、音のモノマネをする。教材は基礎力が足りないのにTOEICのものばかり。そういう偏った勉強の結果、スコアはまあまああるのに中身が伴わず、同じくらいのスコアの人たちと比べて実力が伴わず、劣等感もあり色々苦労しました。
そういう反省があるので、今は試験のための学習にフォーカスしすぎず英語力全体の底上げを目指す方針で勉強しています。自分としては結果的にこのアプローチは間違っていなかったし、次のレベルへ進むことを考えても正解だったと思っています。
インプットと音の処理について
今回、特に意識してよかったのは音をしっかり捉え、頭から処理するというトレーニングです。
単語の知識や文脈から「知ってる単語が聞こえたから、多分こういう意味だろう」と推測に頼りすぎると、後で壁にぶち当たるように思います。ネイティブスピーカーと同じように、頭から聞こえた音を処理し、意味を取り、文の構造を把握し、次の流れの予測もする。いきなり難しい素材ではできないので、自分が無理なく楽しめるオーディオブックやYouTubeを大量に聞き、その処理の仕方に慣れていきました。
また、発音についても、音声学の知識を解説しているチャンネルなどで明示的に学び、意識的に理解した上で繰り返し練習を続けています。
発音に関しては、「LとRの舌の動きが正しくできて音が生み出せるようになっても、自分がその音を聞いた時に『ラリルレロ』のラベルで受け取ってしまうと、頭の中では日本語の音として解釈されてしまう」という課題に今も直面し続けています。 ゆっくりはっきり話してもらえれば聞き分けられますし、自分の発音も伝わる程度には区別できるようになってきましたが、無意識に日本語のラベルを貼ってしまう癖はまだまだ根深いです。 おそらく多くのかたも経験されていると思うので「発音できる音は聞き取れる」という主張は正直あまり好きではありません笑。正しく発音できると聞き取れるようになりやすいのは間違いないと思いますが。
文脈と語彙力と推測である程度は理解できるという意見には賛同ですが、時々想定外の単語が出てくることもあるし、本来簡単なはずのことに推測というエネルギーを割かなくてよくなるなら音を正確に捉えられるほうがいいなと思ったりします。また、自分が変な発音をして相手に負担をかけるのも残念なので、発音はできるだけ改善していきたいです。ただ、発音練習ばかりに時間を取られて本来伝えるべき内容が疎かになるのは本末転倒だし、発音の改善には途方もない時間と労力が必要なので、現実的なバランスを見ながら取り組んでいくのが大事なのかなと思います。特に大人の場合は。
その他学習法や考え方
思いついたことを色々書いていてまとまりがないし前回の振り返りと重複する部分も多いと思いますが、そのまま続けます。英検の振り返りからけっこう離れてきています笑
その他にも自分の苦手な部分に対処するために色々工夫をしました。これも自分にとってはおそらくよかったと思うのですが、他の方に勧められるかは怪しいものが多いです。また、こういう学習方法の話で気をつけないといけないのは「本人が効果が出たと思っている方法が実は効果的ではない」ということもわりとあるというところです。なので、こんな人もいるんだなくらいに受け取ってもらえたらと思います。
- 最終的にボトルネックになる部分を意識して、特にリスニングの比率を高めて学習する
- 音の認識のレベルを高めるために自分は声を出さず頭の中で同じ音を思い浮かべる練習をする
- 発音練習をする時に、しっかり発音する練習以外に力を抜いて敢えて不明瞭に舌や顎に力が入らないように滑らかに動かす練習もする
- 力みやすいので英語を聞いてその音を発音するイメージをしながら口も舌も動かさず喉周りをリラックスさせて息を吐くことだけをする
- 音読は控えめ。過緊張発声で音読すると喉を痛めやすいというのもあるけれど、音読をするよりも意味処理に集中するほうが理解力は高まると思っている派です。(音読も結局必要なのでやって損はない)
- 単語を覚える時に日本語訳で覚えようとしていない(単語帳では日本語の意味を確認するが、英語と日本語訳の紐づきを強めず、例文を聞いて理解できたり目的のシチュエーションで言葉が思い浮かぶという状態を目指す。できれば類似の単語とのニュアンスの違いも理解する。)⇐学習効率としては低い可能性あり
- 集中して勉強できる時は勉強らしい勉強をして大量インプット時に吸収できる幅を広げる
- 移動や家事などの間は簡単なオーディオブックなどを大量に聞いて、知っているだけの知識を深める
- 自分の感覚に頼りすぎず、SLAなどの知見で明示的に学べる学び方は極力取り入れる(音声学の本も注文しました)
- しっくりこない表現や文法はAIに質問しまくる(「この発言時のネイティブの感覚はどういうものなの?」のような)
- AIは間違いまくるしユーザーを肯定しすぎるのであまり信用しない(上のと矛盾するようですが超重要です)
- SNS上の学習方法もあまり参考にしない(モチベーションが上がるならありだけど、効果が出る確率の高さを目指すならSLAや心理学の知見があるもののほうが信頼性は高い)
- Xで勉強している人たちにいいねしつつモチベを維持する(けれど会話は控えめに、議論に発展しそうなことは特に避ける。お互いの学習時間を大事に)
雑多な思いつきメモですが、こんなことを考えつつ取り組んでいます。
正直、あまり人にオススメできない内容がかなり含まれていると思います。
どちらかといえば可能性を高めるための学習と基礎へのアプローチを優先しているので、学習しただけで確実に目に見える成果が出る方法ではないものが多いです。
今後の方針
今回英検準一級に合格はしましたが、すぐに英検一級は目指さないでおこうと思います。一旦TOEICを目標にしているので、そこでTOEICで出るような幅広い内容に慣れて、その後に準一級レベルやより下のレベルの基礎を整え、抜け漏れのない安定した土台を作っていこうと思います。TOEICにも偏りはあると思いますが、最近はオーディオブックやYouTubeで気軽なものを聞くことが多いので、逆にTOEICで出るような英語を自然に理解できるようにすることも大事だと思っています。日常的な英語を使うこともなくニュースを英語で見ることも今はあまりないので、TOEICが良いきっかけになるかなと思います。
当面の方針は以下の通りです。
- TOEIC 860点超えを目標にする(9月) 試験を受けるというターゲットがあったほうが学習が捗るタイプなので、一旦9月のTOEICに向けて勉強します。
- 日常的なアウトプットの練習 英検から離れてTOEIC LRを受けるとはいえ、時々は比較的簡単なアウトプットの機会は作っていきたいです。アウトプットはできない・わからないことに気づく手段。
- 学習+大量のインプット 学習法のところで書いたように、勉強では理解できることを増やし大量インプットで深めるようにしていきたいです。
今目指そうと思っているのは最終的に自分がある程度満足できる英語力を身につけることです。TOEIC950以上は取れてオーディオブックや英語コンテンツも自然に楽しめて自分の言いたいことが頑張れば言える、というくらいになれればなと思っています。
かなりの長期戦でやっていくことになるとは思いますが、子どものような吸収力もない状態からコツコツと工夫しながら学んで成長していくというのを楽しんでいこうと思います。心理学やSLAなどの知識も活かしつつセルフコーチングスタイルで効果が出るように学習はしているんですが、無理はせず楽しみながら長期的な目線でやっていきたいと思います。
さいごに
長々と書いてしまいましたが、ここまで読んでくださってありがとうございます!
みなさんのおかげで楽しく勉強してこれたと思っています。
これからもどうぞよろしくお願いします✨️